6月1日発売の「正論」7月号に寄稿しました。後、同号掲載の早坂隆氏「樋口季一郎の遺訓と改憲論」はぜひおすすめ

明日6月1日発売の、「正論」7月号に「イデオロギー脱却が時代を乗り越える」という、デフォーとカミュの文学「ペスト」を評した文章を寄稿させていただきました。

寄稿者には発売前に雑誌が届きますので、「正論」7月号が昨日郵送されてきました。明日発売なので詳細は紹介しませんが、早坂隆「樋口季一郎の遺訓と改憲論」はぜひ読んでほしい文章。

ユダヤ難民救出、キスカ島からの撤退作戦の成功、ソ連の侵略を占守島で撃退した戦果など、傑出した軍人でもあった樋口委一郎は、ドイツ語やロシア語に堪能で、文学を深く愛し、言語でトルストイの「戦争と平和」を読みこむような教養人でもありました。

樋口は、戦後は沈黙を守り、日々の時間の大半を書斎で読書に費やしました。その中で書き残した「遺訓集」を、早坂氏が見事にその精神のエッセンスを紹介しています。

それによれば、樋口はソ連の侵略から祖国を護った軍人たちが、シベリアに抑留されたことに激しく抗議し、これを「虐殺」と非難しています。また、孫文の三民主義をもし本当に蒋介石らが引き継いでいたなら、満州建国の「五族協和」の意義についてもっと理解できたはずだと説き、また日本の傀儡のように批判されていた汪清衛の「共産主義は日支共同の敵なり」という精神こそ、当時の中国に必要だったのだと指摘しています。

そして樋口は、古事記、日本書紀を「日本の旧約聖書」と定義し、戦後憲法を「小・中学生の平和主義」を説く「米軍の方便的なる占領統治要綱」にすぎないとみなし、かつそこでの単純な人権思想を「トルストイの『戦争と平和』を一読もしたことのないような」幼稚な思想と断定しました。その上で樋口は、自分なりの「日本皇国憲法前文草案」を書き残しています。興味がわいた方は、ぜひ正論7月号をお読みになることをお勧めします

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