谷口ジロー氏、天国へ。「シートン 旅するナチュラリスト」の続きはもう読めないのか・・・・

谷口ジロー氏が亡くなった…69歳か…もちろん偉大な仕事をいくつもされた方ですが、実に残念。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170211-00050127-yom-ent

「孤独のグルメ」や、初期のハードボイルド作品の数々、また「坊ちゃんの時代」など、素晴らしい作品がたくさんあり、それぞれの人に自分の愛する谷口作品があることでしょう。私の場合は、なんといっても、シートン動物気の漫画化「シートン 旅するナチュラリスト」(双葉社)です。第4章まで発表されていましたが、これ以後は読めないことがどうにも悔しい。「スプリングフィールドの狐」「灰色熊の伝記」「峰の王者クラッグ」など、まだまだ谷口ジローの画で読んでみたかったなあ・・・

原作者はもちろんシートンですが、シートンの「ナチュラリスト」としての本質を見事に描いた今泉吉晴氏の原案を経て、さらに谷口ジローの動物画の魅力が加わり、これはまさに日本漫画史の財産というべき傑作になったと思います。シートンは単なる動物文学者ではなく、人間の開拓という名の「自然の管理化」と、それに対抗する動物たちの闘いという視点からアメリカを見つめ直していた。そして、動物側を美化しすぎることもなく、人間が生きていくためには動物たちと闘わなければならないこともきちんと描き、その視点からインディアンの文化を正当に評価、時には白人よりもはるかに知恵を持った存在として描いてもいる。

シートンが本国アメリカよりも日本で愛されているという話を以前読んだことがありますが、それもよくわかるような気がする。シートンは画家として「オオカミの勝利」という作品を発表、それはオオカミが人間の頭蓋骨をかじっているかなり衝撃的な迫力のある作品だったんだけど、当時の批評家から、絵としてどうこう以前に「魂を持つ人間が、魂を持たぬ獣に殺され、しかもこんな残酷な場面を描くのはおかしい」と、テーマ自体を全否定されたそうです。しかしシートンからしたら、人間もオオカミも、厭全ての動物は魂を持つ存在だった。その観点は日本人には素直に受け取れますからね(「サンドヒル牡鹿の足跡」では仏陀の言葉として、動物にも魂がある、というテーマがはっきり打ち出されています。谷口ジロー作品では第3章「サンドヒル・スタッグ」で漫画化され、インディアンのチャスカという猟師が森の賢者として登場してもいる)

おそらくシートンの最高傑作というべき「オオカミ王ロボ」は、この漫画の第一章として発売されていますが、このマンガ読んでない人、本当に人生損していると思います。ロボの最期の姿の美しさ、清らかさには息をのみますよ。

谷口ジローさん、あなたと、あなたの素晴らしい作品に、もう一度深い感謝の意を表します。

後このアニメ音楽素晴らしいと思うので紹介


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