「東海の歌」ぜひ見たい!

映画「東海の歌」 朝鮮国内で大反響 「総連運動のルーツ見た」

 【平壌発=李泰鎬記者】朝鮮と総連が共同で製作した映画「東海の歌」(第1、2部)が朝鮮各地の映画館で反響を呼んでいる。映画は昨年12月、在日同胞の祖国への帰国実現50周年に際して封切られた。

 映画館を訪れた市民は、総連と在日同胞の血のにじむような歴史を、映画を通じて詳しく知り、深い感銘を受けたと話す。(中略)観客からは「総連の歴史が生々しく感じられた」との言葉をもらい、帰国した公民からは「当時の日本の雰囲気をよく描いている」との評価を受けた。

 朝鮮では新聞、放送などを通じて総連の活動が伝えられている。映画の主人公として描かれた韓徳銖前議長の名前も広く知られている。しかし、祖国解放を前後して日本に住んでいた同胞たちが体験した弾圧と差別、総連の結成と朝鮮学校建設の過程などについては、具体的なイメージを持っていない場合が多い。

 映画には在日同胞が異国の地で「愛国」という信念を胸に人生を歩むきっかけとなった、金日成主席の路線転換方針(1952年)と総連の結成、教育援助費と奨学金による民族教育の発展と帰国実現など、在日朝鮮人運動の主な出来事が描かれた。市民らは映画を通じて、金日成主席の同胞愛と民族愛、在日同胞たちの愛国精神、韓徳銖前議長をはじめとする総連の第1世代の活動家たちの熱い忠誠心をあらためて確認したという。

 「日本各地で朝鮮の国旗を掲げ、愛国活動を展開してきた総連の活動家は真の愛国者だ。私たちは彼らの姿からそれを学んだ。総連を民族の誇りに思う」と映画を見たある市民は話した。

 国内では昨年12月22日、大同門映画館で党と国家幹部、省、中央機関幹部、平壌市内の勤労者たちが参加した試写会が行われた。その後、大同門映画館、統一通り映画館、船橋映画館を含む平壌市内の映画館と各地方の映画館で上映されている。

 リ・ジョンホンさん(56、記者)は「映画は、日本の反動勢力による弾圧をはねのけ前進している総連のルーツがどこにあるかを見せてくれた」と語った。

 韓徳銖議長役を演じたキム・チョルさん(54、人民俳優)は、「総連のルーツには主席の同胞愛と在日1世の愛国心がある。在日同胞を取り巻く情勢は依然と厳しいが、必ず困難に打ち勝つと信じている」と話した。[朝鮮新報 2010.2.5]

http://archive.fo/TcNtM#selection-27.0-133.15

これは皮肉ではなく、ぜひ、この映画観たい!朝鮮総連もそんなに誇らしいことならば、それこそ日本で上映したらいいと思います。今年は実は韓徳銖生誕110周年ですよ。記念に上映したらいい。

ここで書かれている「1952年の路線転換」というのは、朝鮮戦争当時、日本共産党と共に、非合法活動も辞せずと闘っていた民戦の、日本での共産主義革命を目指す方針を,金日成が明確に否定したことだと思います。要するに、日本の革命のためではなくわが祖国のために運動せよという事で、その背後には当時の中ソをはじめとしたさまざまな国際的な状況があります。一応、あまり読んだ人はいないと思うのでこの時の金日成の指示を引用しておきましょう。なんか今読むとかなり意味深な言葉ではあるんですけど。

「現在、在日朝鮮人運動が朝鮮革命から顔を背けて日本革命をしているが、それは在日朝鮮人運動の進む道ではないと思います。日本に住んでいる朝鮮同胞が、なぜ朝鮮革命から顔をそむけて日本革命のために血を流しながら闘うのですか。日本革命の主人はあくまでも日本人民です。在日朝鮮人が日本人民の代わりに日本革命をすることはできません。在日朝鮮人は古くから代々日本の領土で暮して来た、日本のある種の少数民族ではないのです。彼らは、過去、日帝植民地統治期に自分の国で住むことができず玄海灘を渡った人々や、徴兵、徴用によって強制的に連行された人々です。なおかつ、現在の在日朝鮮人はかつてのように国のない亡国奴や「無国籍民」ではなく、自主独立国家である朝鮮民主主義人民共和国の堂々たる海外公民たちなのです。(中略)

在日朝鮮人が日本共産党の組織するデモやストライキに参加し、頭に赤いはちまきをして暴力で日帝警察と対立し闘い、さらには日本官庁と警察署まで襲うと言われていますが、そんなことをしてはならないのです。在日朝鮮人が日本政府に反対する先頭に立って極左的な方法で闘争するために、日本の反動たちに弾圧の口実を与えているのです。(中略) 在日朝鮮人運動が正しい道へ進むことができていないのは、日本共産党の指導を受けていることと重要に関連していると思われます。日本共産党は一国一党原則にしたがって、日本で共産主義運動をする人々は全て日本共産党に入らなければならないと言いつつ、多くの朝鮮入を受け入れたし、彼らを通じて在日朝鮮統一民主戦線(民戦)を指導しています。そんな中で在日朝鮮統一民主戦線は自然と日本共産党の指示どおり動いたし、在日朝鮮人運動もその方向で展開されるしかなかったのです」(金日成、「在日朝鮮人運動は民族的愛国運動とならなければならない」、1952年12月2日)

当時の日本共産党は北京にいた徳田球一の方針で、山村工作隊や中核自衛隊など武装闘争を運動方針としていた。この金日成の指示が出た7か月前には「血のメーデー」が日本で起きていて、そこでは在日コリアン革命家たちは北朝鮮国旗を掲げて戦っていた。朝鮮戦争に向かうとされた米軍輸送列車を止めようとした人たちもいた。その闘争方針そのものは私は全く間違っていたと思いますが、少なくとも運動家の多くは、レーニンじゃないけど「帝国主義戦争を内乱へ」のような想いで人生をかけていたはずです。そして、日本共産党が今でも警察や公安調査庁から監視対象であるとしたら、この時の非合法闘争が大きな影響を与えている。53年、朝鮮戦争が終わる年に徳田は北京で病死、日本国内でも闘争に疲弊した共産党も民戦も事実上方針転換を余儀なくされました。

民戦はその後解散し、北朝鮮の完全な従属機関として朝鮮総連が誕生、自分たちは日本国内の少数民族ではなく北朝鮮公民である、という立場で帰国事業に向かって邁進していきます。そして、日本革命ではなく朝鮮革命のために闘え、という金日成の指示は、帰国者家族を人質に取られた総連関係者による、拉致事件をはじめとするさまざまな工作活動への協力、文世光事件に象徴される韓国へのテロや政権批判(韓国の軍事政権は批判しても北朝鮮独裁は批判せず)などにつながっていきました。日本共産党も「平和路線」に移行し、この時期の闘争方針を極左的な過ちだったとする中、帰国事業に全面協力していきます。

この映画が、戦後在日史をどんな風に今北朝鮮で教えているか、そして帰国事業をどう描いているか、個人的には大変観てみたい。いまのところ日本では観る機会がないようですが、それこそ総連や総連を支持している人の中で映画を観た人もいるのではないでしょうか。もしかして「栄光への脱出」みたいな作品になっている可能性もゼロではありません、ぜひ一度みてみたいと思います。

しかしこの映画を、北朝鮮で観た帰国者はいるのだろうか・・・・いるのならぜひ感想を聞かせてほしい

きんにtt

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