いまこそ「つめ隊」の歌を聴いてほしい あと、「無敵のハンディキャップ」(文春文庫)をぜひ読んでほしい

相模原のあまりにも痛ましい事件が起きた今だからこそ、この歌を聴いてほしい。

ここでは演奏されていませんが、障害者年金ブルースという歌も、この「つめ隊」は歌っていました。

障害者年金ブルース

中指立てれば親父に蹴られた   なにがパンクだバカヤロ  誰のおかげの生活だ

年金もらっているんだろう
髪の毛染めればお袋が泣いた  何がパンクよ親不孝   反抗するんじゃありません
年金もらっているんだから
別に欲しくてただ金  オレはもらうわけじゃない
俺に稼ぐ場所さえあれば 耳をそろえて叩き返す
障害者年金七万五千円
障害者年金なくなると困る
障害者年金お前らの税金
怒りあふれてもパンクになれない

この詩を作詞した北島行徳氏の著書「無敵のハンディキャップ 障害者がプロレスラーになった日」(文藝春秋)は今こそ読んでほしい。ここには一切のきれいごとを廃した障害者の実像があり、ボランテイアの素晴らしさも傲慢さも同時に書かれている。

障害者対障害者 障害者対健常者の「障害者プロレス」、ちょっと怖いけれどすごい。

北島氏がある障害者が、自分を雇ってくれた会社への不満を漏らした時の厳しい言葉や「障害者も健常者も同じだ」という偽善に対し、はっきり別だ、健常者には障害者の気持ちなんてわからないんだ、と言い切り、かつそれを活字化しているのは、本当にボランテイア活動をやっている人間だからこそ言えること。そして、かって著者自身が引きこもりだったこと、そこから抜け出すきっかけがボランテイアだったことも率直に描かれています。

この「つめ隊」の歌を、「決して伝わらないメッセージソング」と北島氏は言っています。ボーカルの声は障害から明確には聞き取れない。しかもロックのサウンドの中だからもっと聴こえない。でも、そこにこそ面白さがある、決して伝わることのない障害者の声という意味が出てくる、という発想は素晴らしい。

あえて言えばろくでもない障碍者が本書には続々出てくる。でも、どういうわけか、そのすべての人間を決して嫌いにはなれないのはなぜなのか、それを考えさせられる本です。私は北島氏の「障害者プロレス」を全面支持した、ただそれだけでも小林よりのりという人はすごいと思う。「わしはこの障害者プロレスには希望を見た、これを民放のゴールデンタイムでやればいいのだ、プロレス雑誌もこれを新団体と認めて早く取材に来んか」という同氏の言葉は、今も感動を呼ぶものがあります。

You can leave a response, or trackback from your own site.

Leave a Reply

Subscribe to RSS Feed