亡くなった北朝鮮漂流民の冥福を祈ります

漂流木造船に4遺体…船体にハングルか 能登半島沖

漂流している船から複数の遺体が見つかりました。

 20日午前、石川県輪島市の沖合で、木造船が転覆した状態で漂流しているのを漁をしていた男性が見つけ、さらに水没した状態の別の木造船も見つかりました。

転覆していた木造船からは性別不明の4人の遺体を収容し、水没していたもう1隻にはハングルのような文字が書かれているということです。
また、転覆した木造船がもう1隻見つかっていて、船内からは複数の遺体が確認されたということです。

http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000062939.html

之だけで断定はできないかもしれませんが、北朝鮮の漂流民の可能性が高いでしょう。

この方々の冥福を祈ります。
彼らがどのような人たちだったかはわからないけれども、人の命に軽重がないともし考えるならば、シリアの難民も、パリのテロの犠牲者も、この人たちも同じく尊い命です。

ただ、ここで正直に言っておきますと、「人の命に軽重はない」というのは大原則だけど、現実には、はっきりとある。私は日本人の不幸と、外国人の不幸を、同じように悼むかと言えば、たとえ思想立場は違っても、日本人の方に関心も共感も行くでしょう。

個人的に、シリアの難民に同情はないわけではない。しかし、私がシリアの難民のために何かしているかと言えば、正直、現段階ではごくわずかのお金を寄付しただけで何もしてはいないし、今後も多分さしたる行動には出ないでしょう。

これは開き直るのではなくて、人間の想像力や共感力って、そこまで広くは広がらないと思う。

シモーヌ・ヴェイユみたいな人は別ですよ。それこそ中学生のころから生涯を通じ、自分以外の人が苦しんでいる以上自分は笑うことも人生を楽しむこともできない、という人は別。ただ、そういう人はやはり重すぎる荷物をしょってしまう人で、人間はそういうふうに世界の矛盾をしょうことはできない。

私は日本に生まれて日本人であるという運命をしょっている。確かにシリアやアフリカに深刻な問題があることは事実。ただ、自分の想像力はせいぜい北朝鮮と中国が限界なのだから、せめてその範囲で、多少できることはしようと思う。この亡くなった人たちに対してはもはや何もできないが、シリア難民のことは欧州が少なくとも動いている。脱北者に対して、アジアはほとんど動いていない。東南アジアのウイグル難民について、チベットの焼身自殺について、ミャンマーの民主化の影のロヒンギャ族について、南モンゴルで草原を奪われている人たちについて、少なくとも、もう少しでも日本やアジアが関心を持って動いてくれるために何かできることはないか、来年も考えていきたいと久しぶりに殊勝な気分になりました。

(追記)

荒木和博氏が、特定失踪者問題調査会のニュースで書いておられた文章を一部引用させていただきます。

■8月25日水産事業所

          荒木和博

 今日11月23日付の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」には「敬愛する金正恩同志におかれては社会主義の海の香り溢れる朝鮮人民軍313軍部隊管下8月25日水産事業所を現地指導された」という記事が掲載されています(ネットで確認)。「労働新聞」のサイトには魚が溢れている写真や、魚を冷凍したブロックのようなものが山積みにされている写真が掲載されています。

 8月25日水産事業所は平壌からほぼ真東の元山市の北、日本海に面した文川にあります。記事は水産事業所の施設が改築されたのを金正恩が見に来たという感じですが、本文には「敬愛する金正恩同志におかれては8月25日水産事業所で今回の冬期集中漁労戦闘期間に1日で昨年1年の生産量にあたる魚を獲った驚くべき奇跡を創造しているがこれは大声で自慢できる成果だと大変に満足された」とあります。

 この種の「奇跡」の話は北朝鮮では良く出てきますが、もちろんそんなことができるはずがありません。金正恩が来たときだけかき集めて偽装していることは明らかです。そして現場には過酷なノルマが課されます。このところあいついで日本海側に北朝鮮漁船が漂着し、乗組員と思われるの遺体がいくつも見つかっていますが、ほぼ間違いなく無理なノルマによる操業の結果です。おそらく荒天でも何でも出漁せざるを得なかったのだと思います。(後略)

http://araki.way-nifty.com/araki/2015/11/825-news2046271.html

この言葉に付け加えることは何もありません。

あらためて、海で命を落とされた方のご冥福を祈ります。
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