後藤健二さんの妻のメッセージ「夫とヨルダン人パイロットの命のために祈ります」

「イスラム国」人質:帰り待つ妻…夫と操縦士のために祈り
毎日新聞 2015年01月30日 01時29分(最終更新 01月30日 08時17分)

イスラム過激派組織「イスラム国」(IS)に拘束されているジャーナリスト、後藤健二さんの妻は、フリーランスジャーナリストを支援する英国の団体を通じて29日、初めて声明を出した。英国の団体に寄せた声明の内容は以下の通り。

 私は後藤健二の妻です。後藤はシリアで武装集団に拘束されているジャーナリストです。彼は2014年10月25日に私の元から連れ去られ、私は彼の解放のために水面下で動き続けて来ました。私は子供や家族を守るためにこれまで何も話さずに来ました。

 夫と私には2人の小さな娘がいます。健二が出発した時は我々の赤ちゃんはまだ3週間です。姉はわずか2歳で、父親に再会することを望んでいます。

 私の夫はシリアの苦境に陥った人たちを報道するためにシリアに行った、いい人です。私は健二が(昨年8月身柄を拘束された)湯川遥菜さんを捜そうとしたのかもしれないとも思っています。私は湯川さんの死に悲しみ、私の思いは彼の家族に向けられています。私は彼らが経験したことが痛いほどわかります。

 私は(昨年)12月2日に健二を拘束したグループから電子メールを受け取り、健二がトラブルに遭っていることに気付きました。(今年)1月20日、湯川さんと健二の命と引き換えに2億ドルを要求している映像を見ました。それ以来、彼の命を救おうとして、犯行グループとの間で何度かメールでやりとりしました。過去20時間以内に、誘拐犯は最も新しく、そして最後の要求と思われるメールを送ってきました。

 「このメッセージを国際的なメディアに公表しろ。さもなければ次は健二だ。もし1月29日の日没までに、健二と交換するためにサジダ(死刑囚)をトルコ国境に連れて来なければ、ヨルダン人パイロットは直ちに処刑される」

 私はこれが夫にとって最後のチャンスになることを恐れています。そして、彼の解放を確実にし、ヨルダン人パイロットの命を守るには、あと数時間しか残されていません。

 ヨルダンと日本の政府には、2人の命がかかっていることを理解してほしい。私は両国政府による全ての努力、両国国民の思いやりに感謝します。

 私は幼い頃、家族とヨルダンで暮らし、12歳までアンマンの学校に通いました。そのため、ヨルダンとその国民に親愛の情と懐かしい思い出があります。

 最後に、私の娘たちと私への支援に対し、感謝します。夫とヨルダン人パイロットの命のために祈ります。

http://mainichi.jp/select/news/20150130k0000m040178000c.html

この最後の言葉「夫とヨルダン人パイロットの命のために祈ります」、これが今日本人が絶対に忘れてはならない言葉だと思います。今とにかく世界に訴えるべきことは、後藤さんが報道を通じてシリア難民の問題を訴えていたこと、シリア国内での子供の苦境などを中立的な立場で報じてきたこと、そして、私たち日本国民はヨルダンのパイロットの生命と後藤さんの生命を同じく重いものだと考え、2人の救出を求めていることも伝えなければならない。その意味で、この草間のメッセージもやはり記録にとどめておきます。

私はヨルダン国民が、国命で出動した自国のパイロットの救出を訴えるのは当然のことであり、ヨルダン政府が難しい立場に置かれていることに対して、日本政府も国民もできるだけ心を配るのは当然のことだと思います。だからこそ、ヨルダンとの協力をあまり強調することは、政府もできれば控えてくださる方がよろしいのではないでしょうか。

むしろ、こういう記事こそがいま大切かも。

「「日没」の期限は過ぎた。後藤健二さん(47)とヨルダン人のパイロット。2人の人質をはかりにかけさせるような「イスラム国」のやり口に、在日ヨルダン人たちは心を痛めた。

 死刑囚と後藤健二さん(47)を交換しなければ、ヨルダン人パイロットを殺害する――。良好な日本とヨルダンの関係をあざ笑うような「イスラム国」の要求に、在日ヨルダン人や支援者たちは心を痛め、行く末を見守る。

 「後藤さんもパイロットも助けて欲しい」。30年前にヨルダンから来日し、日本国籍を取得した翻訳会社社長、嵩(カセム)フィラースさん(51)はこう話す。

 24日夜、「イスラム国」は後藤さんと引き換えにヨルダンに収監されているサジダ・リシャウィ死刑囚の釈放を求めてきたとき、嵩さんは「ヨルダンは、難しい立場に置かれた」と感じた。昨年12月に人質となったヨルダン人パイロットの存在があったからだ。国内では米国主導の軍事行動への反対論も根強く、「日本人だけ助けるのか」と政府へのデモが目立つようになったという。

 「『イスラム国』は、国内の政府への不満を呼び起こすと同時に、日本との関係も不安定にさせるのか」と、嵩さんは憤る。日本は難民問題で多くの援助をしてくれた大事なパートナーだ。「培ってきた二国間の友好関係は、簡単には崩れない」と信じている。

 都内の大学でアラビア語を教えるヨルダン人の講師、アブダーリ・マーゼンさん(41)は29日午前、「イスラム国」の新たな要求を出張先の韓国で知った。ここ数日、アラブ系新聞のニュースをスマホで何度も読み、気にかけてきた。

 ヨルダン政府の対応について、「パイロットと後藤さんの解放をセットで交渉していると思う。多くのヨルダン国民も同じ思いのはずだ。日本の人たちは信じてほしい」と訴えた。マーゼンさんは、トヨタやソニーなど高品質の製品を生み出す日本文化にひかれ、来日した。「日本人は平和を大事にし、思いやりがある。こんな事件に巻き込まれて残念だ」

http://digital.asahi.com/articles/DA3S11576835.html
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