今年最後のメッセージです 「週刊モーニング」(講談社)は実に面白い、ぜひご購読を(立ち読みじゃなくね)

私が発売とともに迷うことなく買う雑誌は、講談社の漫画雑誌「週刊モーニング」です。そりゃ、正論も買いますよ(送ってきてくれるけど買わないとちゃんと読まないのでね)。WILLも内容をチェックしてから考えて、大体買ってます。月刊日本は連載しているので送ってくださるので、まず、南丘編集長の巻頭言から必ず読む。しかし、失礼ながらそれよりも何よりも楽しみなのは、毎週木曜日にコンビニか家の近くの本屋で週刊モーニングを買うこと。

今連載中の漫画で、もともと好きだったのは「カバチ!!!」と「ジパング 深層海流」なんですけど、この二作の面白さはいまさらファンにはご存知でしょう。前者はほんと、こういう法律知識とか現実のトラブルとかへの対処を、高校生くらいで絶対に読んでいたほうがいいと思う。これは趣味の問題だけど「ナニワ金融道」や「闇金ウシジマ君」のような作品ってやっぱりある種の極論の世界じゃないですか、いや、現実と紙一重だとは思いますよ、でも、多くの人はサラ金に手を出すことはあっても(恥ずかしながら私も一度だけある)闇金にまではなかなかいかないのでは。でも「カバチ」関連のトラブルって本当に実社会でいくらでもありそうです。

「ジパング」は、かわぐちかいじの最近の作品(「沈黙の艦隊」以後をとりあえず『最近』とする)の中で、私はやっぱり一番好きですね。これも好みの問題だけど、私は近未来ものとか架空戦記とかにやっぱりあまり面白味を感じないタイプで、この手の歴史ものの方が抵抗なくかわぐちの世界に浸れるんですよ。たしかに「俺がビートルズ」とか、本当に最後どうなるんだろうと思いながら読みましたけど、一度終わってしまうと失礼ながらあんまり読み返そうとは思わないんですよね。やっぱり設定が勝負じゃないですか、ああいう作品は。でも、今回のジパングは、本当に登場人物が生き生きとしている。木曽義仲がどう描かれるかが楽しみ。

それと今発売中の2015年4・5号から始まった連載『レベレーション(啓示)』(山岸凉子)は、よくぞやってくれたというテーマで、ジャンヌ・ダルクを山岸凉子というのは実は絶対読んでみたかった作品の登場です。まだ第一回ですが、これは期待できると思ったのは、ジャンヌへの「神からの啓示」をきちんと正面から描こうという姿勢。「歴史上、唯一克明に記録された超常現象。』という編集部のタイトルはまさにその通りで、このジャンヌ裁判記録って、ある意味想像力のある漫画家、小説家にとっては宝の山じゃないかしら。佐藤賢一の「傭兵ピエール」は確かに面白かったですよ、でも、あの方向じゃなく、かって聖徳太子を「日出処の天子」で描いたように、中世の神秘主義精神に分け入ってジャンヌを描いてほしい。少なくともオープニングで、ジャンヌが処刑台に引かれて行くシーンはドキッとするほど引き込まれた。

実は私が一番楽しみにしている連載が『黒博物館 ゴースト アンド レディ』 藤田和日郎は、先の「ジャンヌ」と対をなしているようにも読める。ナイチンゲールという人私はちょっと興味があるんですけど、この人、もちろん偉人ですけど、伝記とか読むと結構、近くにあまりいてほしくないタイプのようにも思うんですよね。実はジャンヌ・ダルクと似たタイプと言っちゃなんなんですが、神の啓示と使命を受けて行動し、しかもそういう人ってあんまり事務能力ない場合が多いんだけど、なぜか事務能力やデータ整理能力にも長け、タフネゴシエーターとしての政府や軍部との交渉をまとめる才覚もある。しかも家が大金持ちで資金は豊富・・・なんかこんなこと奇跡でもないと無理ですよ。確かに、何か超自然的な力が味方してたのかもと思っていたら、まさにそういう漫画でした。

週刊誌ですから、全部の連載が好きなわけじゃない、しかし、とにかくここまで読むべきものが多い雑誌って今の私にはないですね。今日は「どうらく息子」第11巻も出たし、いいマンガが読めるというだけで、私は日本に生まれてよかった。

さて、以上をもちまして、1月6日まで(元旦には謹賀新年のご挨拶をしますが)ブログはお休みします。

1月6日までに原稿とテープお越しなどの仕事に専念せねばならず、年末もお正月も資料を読んだり書いたりしないといけなくなりました。あとやはり初詣もいかねばならず、年末と正月お酒は飲まねばならず、ブログの方はいったん休ませていただきます。

このブログをご覧になってくださった方々、よいお年をお迎えください。そして、やはりこの歌を皆様に。

大滝詠一さん、貴方が亡くなってもう一年。
でもあなたの音楽は、この曲のように永遠に聴きつがれるでしょう。
「過ぎ去った時 しゃくだけど 今よりまぶしい」
こんなふうに言いたくはないけれど、貴方やキヨシローのような人はそう簡単には出ないな・・・

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2 Responses to “今年最後のメッセージです 「週刊モーニング」(講談社)は実に面白い、ぜひご購読を(立ち読みじゃなくね)”

  1. スポ魂好き より:
    こんにちは、いつもブログを楽しく拝見させていただいております。
    「週刊モーニング」読み始めましたが、2015.NO6号から連載が始まった「バトルスタディーズ」がめちゃくちゃ面白いと思います(2015.1.21現在、第2話)。まだ読んで無い方の為に簡単に説明しますと、この漫画は高校野球が題材で、作中では「DL学園」という大阪のPL学園をモチーフに描いたいわゆるスポーツものなのですが、登場人物のキャラクターの(選手などの特徴の)ディテールが細かいというか、まだ2話目なのですが、ある種の「テーマ」を持った作品であるのかとも思います。というのもこの作品の作家・なきぼくろ氏が、実際にPL学園出身で、甲子園にも出場した経験のある方だそうで、外部の人には描けない様な、内情をよく知っているからこそ描けるリアルな感情が表わされていて、実際のPL学園(だけじゃないと思いますが)が抱える暴力?問題など、野球以外の展開にも触れていくのかなぁと思わせてくれる展開です。スポーツ教育と体罰の関係性はわかりませんが、PL学園が常勝チームであったことは事実であり、技術以外の何かがその教育に隠されていたのかなぁと勝手に思っています。今後の展開が楽しみです。
  2. miura より:
    ご返事が遅れて申し訳ありません、確かに滅茶苦茶面白いですよね。高校野球神話を解体し、一切の偽善的な建前を否定していながら、同時に「青春漫画」としてのロマンをかなり癖のあるキャラクターの中にリアリテイのある形でよみがえらせているのがあのマンガの魅力かと。なるほど、作者は元PL学園生だったのか。「グラゼニ」もそうですけど、今のモーニングの野球漫画結構充実してますね。
    むかし、「REGGIE」という、外国人選手を主人公にした漫画がこれもモーニングに連載されてたけど、あれも中々面白かった。梶原一騎、水島新司、ちばあきお、これらの漫画家はみな一つのスタイルを野球漫画で作り、まあそれぞれ偉大だと思いますが、それとは全く異なるスタイルの漫画が出てきていますね

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