今年はスコット・ジョプリン没後100周年

「スティング」という映画があって、私は大変好きなのですが(未見の方はレンタルすることをお勧めします。私はロバート・レッドフォードの最高傑作はこの映画ではないかと)この映画の魅力は、スコット・ジョプリンという人の音楽を使ったところにもあった。もうほんと今年もあと数週間という時に気が付いたのですが、今年はジョプリン没後100周年でした。(1868年に生まれて1917年に亡くなっている)

ジョプリンの作った音楽は「ラグタイム」と言われ、当時は大ヒットしたのですが、死後しばらくすると一時は忘れられていきました。1970年代再評価され、クラシックやジャズの演奏家が取り上げてレコーディングするようになり、それを聴いた映画音楽家のマーヴィン・ハムリッシュが、ジョプリンのピアノ曲をアレンジ、映画に使い、この映画の大ヒットと共に、ジョプリンも多くの人々に聴かれるようになりました。

ジョプリンは、ジャズと違い、自分の音楽は楽譜に書いたままに演奏してほしいと言い、クラシック音楽のオペラを黒人を主人公に書こうとしていました(その内容も、黒人女性が教育や学問によって目覚めるというテーマで、当時としてはすごい先進的)。ジョプリンはおそらく、白人たちに負けない、音楽家としての自負を持っていたんじゃないかと思います。亡くなってだいぶたった後とはいえ、クラシックのピアニストが彼の曲の偉大さを認め、レコードにしたこと、白人も黒人も、いや私のような日本人も含め世界中が喜んで彼の曲を聴いていることで、きっとジョプリンの志は認められたのではないかな。

ラグタイムの音楽は、もちろんシンプルで楽しいメロディなのですが、当時のアメリカでこれまた大流行していたマーチ音楽のリズムの影響を受けていました(これは南北戦争の影響もあり、軍楽隊が急速に増えたこともあったようです)。もちろんいろいろ複雑な構造もあるんでしょうが、私には、音楽のとてもシンプルな魅力を感じさせる曲が多く、時々聴きたくなる音楽です。

ジョプリンのピアノ曲はたくさんの録音があるけど、ハムリッシュに影響を与えたのは、ガンサー・シュラ―の編曲したオーケストラによる編曲だったらしい。参考までに聴いておきましょう。なるほど、ちょっと堅苦しい気もするけど、これはこれで面白い音色になりますね。


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