CD「天正遣欧使節の音楽/アントネッロ」 素晴らしい歴史再現アルバム、日本人にしか作れなかった傑作!

CD「天正遣欧使節の音楽/アントネッロ」
レーベル: ANTHONELLO MODE
ASIN: B000T16IG0
JAN: 4571232800042

冒頭の「五木の子守唄」から度肝を抜かれる。ヨーロッパ中世音楽の楽器とリズムに乗って歌われるこの民謡が、まさに、戦国時代の宣教師と日本の邂逅の象徴であり、かつ、その悲劇的な結末をも予感させるように響く。その後、有名な遣欧少年使節団が、訪問したヨーロッパ各地、そしてローマにおける法王との謁見、さらには帰国後の豊臣秀吉を前にした演奏、そしてその後の殉教に至る過程が音楽でたどられてゆく。

単にアイデアや選曲、ストーリーの組み立ての面白さだけではない、この演奏家たちや歌手が半端でない実力を持っていることは私のような素人にもすぐわかる。一曲一曲に込められた感情表現が半端ではなく、まさに当時の忠誠の楽師たちが「ヒットソング」や「自作のバラード」を目の前で生き生きと演奏しているありさまが見えるようだ。そして、最終曲「ぱらいそに」の美しさは、フォーレのレクイエムを思い浮かべさせた。

日本と西欧の出会い、キリスト教徒の出会いを、ここまで美しく楽しいアルバムにまとめ上げたのは、まさに日本人の誇りと言って過言ではない。これぞクールジャパン、このアルバムは堂々と世界に通用するし、何よりも日本でもっともっと聞かれてほしい。

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